うのもえ 第8話 「宇野と東の相違点・共通点」
まだ寒い部室にて。
A 「B、これどうよ?」
「決断主義トークラジオAlive2 ビューティフル・ドリーマー」 の帰結
- 宇野常寛の主張
- 個人的には、2次元より3次元のほうが好き。
- オタクの中には、ほんとうは3次元での「小さな成熟」(擬似家族での承認獲得。日常の終わりを自覚しながら生きることで得られるもの)を求めているのに、その欲求を抑圧して、2次元に逃避しているヤツが、多数派なはず。だから、そういうヤツは、3次元で試行錯誤して、本来の希望通りに、「小さな成熟」を獲得すべき。そして、そういうヤツが、ちゃんと3次元で試行錯誤できるように、社会設計すべき。
- 東浩紀の主張
- 個人的には、3次元より2次元のほうが好き。
- オタクの中には、ほんとうは3次元が好きなヤツなんて、ごく少数なはず。だから、そういうヤツは「小さな成熟」を獲得すべきだろうけど、でも、大多数は、そういうヤツではないので、そのまま2次元を楽しむべき。そして、「そういう多数派の2次元オタクでも、生きられるような、自由な社会」を、設計すべき。
- 二人の主張の共通点
B 「ふうん、まあ、いいんじゃないの。で、その『柔軟なシステム』っていうのは、具体的にはどういうシステムで、どうやって構築するんだろうね?」
A 「そこは二人とも、まだ分からないみたいだね」
B 「ふうん」
A 「・・・」
B 「なんつーか、それじゃあ、社会設計については、特に目新しい提案はないね。むしろ『思想』942〜947号(岩波書店、2002〜2003年)の「〈公共性〉の条件」とかを、読んだほうがいいんじゃないの? 上の提案なんかはすでに折込済みで、さらにその先のことを提案していると思うけど・・?」
A 「・・・」
もう終了かよw